糖尿病網膜症になっても、黄斑浮腫(網膜の黄斑部のむくみ)が生じない限りは、かなり進行するまで自覚症状があまりなく分かりにくいそうです。
では、黄斑浮腫があるかどうかいち早く自分でチェックするにはどうしたらいいのでしょうか。自然の景色などを見ていてもなかなか気づきにくいものです。
そこで役に立つのが「アムスラーチャート」です。30センチぐらい離れて片目ずつ下の左上の黒いものを見てください。
左上は正常な見え方ですが、糖尿病黄斑浮腫をはじめ黄斑に何らかの異常がある場合は線がゆがんで見えたり、部分的に薄く見えたり見えない部分があったりします。
私の場合、左目に少し黄斑浮腫があるのでアムスラーチャートを見ると部分的に少しゆがんでぼんやり見えたりします。両目で見ているとほとんど気づきません。
また、この検査でわかるのは「黄斑部に何らかの異常がある事」です。糖尿病とは関係のない目の病気によっても異常な見え方になることがあります。
網膜静脈閉塞症(網膜の静脈に血栓が詰まる病気)や加齢黄斑変性(黄斑が加齢とともにダメージを受けて変化する病気)などによってもこのような見え方になります。
見え方がおかしかった場合、その原因となる病気を眼科医に診断してもらわないといけません。病気によって治療方法も異なるからです。
眼科で「ものがゆがんで見えるのですが」と相談すれば詳しい検査が行われます。網膜の状態を調べる検査はどれも箱の中を覗くだけでまったく苦痛はないので安心して受けてくださいね。